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衣千子は、気まぐれにやってくる。だから陽は毎日通うのだが、コーヒー一杯でも毎日となると、普通の高校生のお財布事情では厳しかった。
衣千子が二度目に見かけたのは、イヤホンを外した制服姿。三度目は、ウェイターになっていた。
衣千子は驚いた。
ウェイター姿の陽を見たからではない。それもあるが、それよりも驚いたのは、陽が急に衣千子に好きだと告げてきたことだ。
「誰かと間違えてない?」
「いいえ。衣千子さんと恋人になりたいです」
しかも、笑顔で恋愛的な目線と言った。
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