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重い足取りで、美羽は先ほどの部屋へと戻った。
障子越しにも義昭と圭子が言い争っている声が聞こえ、入りたくないという葛藤を抱えつつも障子を開けた。
振り返った皆の視線を一斉に受けてたじろぎそうになりながら、勇気を出して美羽が声をかける。
「あ、あの……実は……」
そこに、美羽の後ろから大きなボストンバッグを2つ持った琴子が現れた。
「事前に荷物の整理はしてたつもりだったけど、いざ出て行こうと思うと色々気になっちゃうものねぇ。
さ、行きましょうか!」
支度を終えた琴子は、完全に今から家を出るつもりでいるようだ。
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