救いの声

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 琴子が息子の顔を窺う。 「義くんはどこで寝るつもりなの?」 「僕はリビングのソファにでも寝るよ」  それを聞き、琴子は笑いながら手をヒラヒラさせた。 「あら、その必要はないわよ。義くんのベッド大きいんだから、ふたりぐらい余裕で寝れるでしょ」  ぇ。お義母さん、義昭さんと一緒のベッドに寝るつもりなの?  美羽が驚いていると、義昭は母親の言葉を自然と受け止めた。 「あぁ、そうだな。  ソファじゃゆっくり寝られないし、そうするよ」  美羽の背中に寒気が走る。子供が小さいうちならともかく、いい歳した母と息子のあまりにべったりな関係に不快感を覚えた。  それは、嫉妬とは全く異なる次元のものだった。
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