二月二十一日

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つい昔の呼び方をしそうになり、何とか踏み止まりながら振り返った。 見上げた視線の先にいるのは、みつる同様帰ろうと鞄を手にしている友喜だった。陸上部な彼は、いつもなら冬でも校内を走っているが――今は、期末テストがあるので部活は休みになっているのだ。 「別に……オレは」 「そっか、バイバイ」 「……あっ……」
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