彼女は待っていた

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 一方のタクヤは、事務所に戻って私服に着替え、スマホをバッグに入れると、成田国際空港へ急いだ。 (多分、エリカはもう出発しただろう……。それでも今日中に僕は空港へ行きたい。そうしないと何かマズイ事がありそうだから……。彼女が何か、僕への想いを残してくれてるかも知れないし……)  そんなタクヤが、成田国際空港に到着したのは、午後十一時五十四分だった。  当然、構内は、コンビニ以外、暗く静まりかえり、関係者がひっそりといるだけだった。  タクヤはダメモトで、エリカと約束したカフェベリーへ急いだ。  が、すでに閉まっていて、シーンとしていた。  タクヤが、ガックリしていると、警備員が声をかけた。
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