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「ううん、そんなことない。私も同じ気持ちだもん。……でも、ちょっと意外かな」
「意外?」
「だって、空を飛ぶときだって、その……距離が近いのに。西内くんは平気そうだったから」
西内くんは顔を隠したまま、ぽつりぽつりと話す。
「平気ではなかったけど、かっこつけてた。……彼女と一緒に空を飛ぶのが夢だったから」
やだ、どうしよう。西内くんがかわいいよ。
胸キュンがとまらない。
いつもクールな西内くんが、そんな夢を持っていたなんて!
……あれ? そんな話をするってことは、彼女をほうきに乗せたのは今回が初めてってこと?
そもそも、いままで彼女はいたのかな。
たしか一年のときは誰とも噂になっていなかったけど、中学のときにいたかもしれないよね。遠距離恋愛してたって可能性もある。
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