3.魔法使いとのお付き合い。

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「ほかに立候補もいないようなので、賀上さんにお願いしたいと思いますがよろしいですか?」  どこからともなく拍手が起こる。  満場一致で女子の学級委員は千秋ちゃんに決まった。 「続いて男子の学級委員ですが、立候補はいませんか?」  静まりかえる教室。  二、三分経っても誰も手をあげようとはしなかった。  立候補するひとはいないのかな? と思ったとき……。 「フフフ……ハハハハハ!」  教室の前方から、不気味な高笑いが聞こえた。 「まさか、もう俺様の力を必要としているとは。少しは休ませてくれればいいものを」  白鳥くんは立ち上がって教卓の前まで出た。  両腕を胸の前で組んで、アコちゃん先生の横に立つ。
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