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受け取りを断った途端大泣きし始め、『平野っちの家の玄関前で首吊ってやる。』と言われ、どうしても断れなかった。
いつもシンナーやらドラッグで何やらラリってる超ヤバい女子だ。
美妃と美春のグループは仲が悪かったので、情報の交換が行われる筈がないのだが…
『…平野っち…まさかテメェ、私を振って、美春なんかと付き合う気じゃ無ぇだろうな!?』
眉間に皺を寄せ、いきなり凄みだす。
何で俺の周りには、こんな奴しか寄って来ないのか…
『…んな訳あるか。』
仕方なく、去年受け取った経緯を説明してやる。
『はは!美春の奴、この前街で会ったら自慢しやがってよ!何だよ!結局、泣き落としの脅迫じゃねえか!』
どうやら納得したようだが、さっきの美妃も、充分脅迫だと思うのは俺だけか?
『ま、内情は解った。だけど受け取った事実は確かだろ。ならアタシのも受け取る義務がある筈だ。平野っちを先に好きになったのはアタシなんだから。』
そう言って、再び紙袋を押し付けてくる。
『…』
あるのか?
そんな理屈が通用するのか?
確かに美妃は、高校に入学してすぐに俺に告白して来て、美春はその半年後だったが…
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