10人が本棚に入れています
本棚に追加
第1章 目が覚めたら
目を覚ましたら、そこは病室だった。
「・・・。」
起き上がろうとすると、ズキンと脇腹が痛む。左手で脇腹をさすろうとしたが、左腕に点滴の針が刺さっていることにも気づき、動かすことを躊躇い、体を動かすことを辞め、横たわったまま目を動かすと、足先は薄手のカーテンでパーテーションされている。ここは個室病室なのか?それとも他の人が寝ているから物音がしないだけで、複数人が居るのか…よくわからない。それより…いったい、今は何時なんだ…カーテンに光が透けるからまだ日中であることが推測できるが…ベッド脇の小さな机にも時計はない。
…そういえば、カバン…教室に置きっぱなしだな…高畑か綾夏あたりが回収してくれてあるだろうか…
「ゆーうー、起きてるー…って、起きてるじゃん!」
起きてるかどうか確認した自分が一番驚いてどうする…母よ。その後ろから高畑に綾夏もいる…。
「3日ぶりだな、優。目覚めはどうだ?」
は?三日ぶり? まさか、そんなに寝ていたのか?高畑の発言におれの思考回路は混乱した。
最初のコメントを投稿しよう!