第1章 目が覚めたら

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第1章 目が覚めたら

 目を覚ましたら、そこは病室だった。 「・・・。」  起き上がろうとすると、ズキンと脇腹が痛む。左手で脇腹をさすろうとしたが、左腕に点滴の針が刺さっていることにも気づき、動かすことを躊躇い、体を動かすことを辞め、横たわったまま目を動かすと、足先は薄手のカーテンでパーテーションされている。ここは個室病室なのか?それとも他の人が寝ているから物音がしないだけで、複数人が居るのか…よくわからない。それより…いったい、今は何時なんだ…カーテンに光が透けるからまだ日中であることが推測できるが…ベッド脇の小さな机にも時計はない。  …そういえば、カバン…教室に置きっぱなしだな…高畑か綾夏あたりが回収してくれてあるだろうか… 「ゆーうー、起きてるー…って、起きてるじゃん!」  起きてるかどうか確認した自分が一番驚いてどうする…母よ。その後ろから高畑に綾夏もいる…。 「3日ぶりだな、優。目覚めはどうだ?」  は?三日ぶり? まさか、そんなに寝ていたのか?高畑の発言におれの思考回路は混乱した。
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