「土俵の女人禁制と神さまの世界」

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「でもさ・・」  ミカは間を置き、 「そう考えると、神さまも年をとるっていうことだよね」と静かに言った。  男女・・やがて、子供ができる。  その子供はまた誰か、他の神さまと結ばれる。  まるで種保存の法則のように・・  そして、増えすぎる神の世界の人口・・  年とった神は、その世界をリタイアする。  そうでないと・・ 「ね、人間と同じだと思わない?」  ミカが僕の考えていることを見透かしたように言って微笑んだ。  おそらく、神さまは人間が考えたものだ。  できるだけ、その形、姿は人間と同じでないといけない。  それは人間が考えるものだから仕方がない。  違うところは背中に羽が生えている程度に留めておく。
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