「土俵の女人禁制と神さまの世界」

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 羽・・人は泳ぐことはできても飛ぶことはできないからだ。  人は泳げるから、ヒレやエラのついた神はいない。  ミカの影響で僕の思考がおかしなところに飛んだ。  神さは人間を模したもの、そして、それ以上の能力がないといけない。  僕は少し考えてから 「おそらく、神さまって人間の感情の反映じゃないか?」と言った。 「感情の反映って?」 「ほら、同じ、祈るのなら、男は女の神さまがいいだろ・・そんな理由が発端で男女の神さまが生まれたんだよ」 「生まれた?・・・人間が神さまを生んだの?」 「うーん・・人の心の中に・・生んだんだ」 「人の心の中に?」  ミカは僕の表情を覗き込むように訊いた。
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