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「儂らとて、春明のことが心配なんじゃよ」
「寺子屋に行くなど、慣れぬ事であろうに。きっと疲れるに決まっておる」
「姫さま、今は学校と呼ぶそうですぞ」
「だからついて行くのーっ!」
“スズ、お前ェは寂しいだけだろうが”
「…なんで皆こんなに心配症なんだろう」
部屋の論戦(?)が最高潮に達した時、
「うるさい」
襖が開くと同時に飛び込んで来た一喝に全員が縮み上がって口を閉じた。
「師匠」
おっかない顔をした師匠が入り口に立っていた。
「全くぎゃいのぎゃいのと…話がこちらまで筒抜けだったぞ」
眉間に皺を作って付喪神達を見やる。
「お前達」
「はいィっ」
ちまちまとした妖がさらにちっちゃくなって身体をびくつかせる。可哀想な感じになっても師匠は容赦がなかった。
「阿呆が。春明の望みを邪魔してどうするんだ」
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