序章

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「ふむ。確かに。」 「我らもついて行けばいいのか」 「それならば安心できる」 他の付喪神達が妙な方向で話をまとめだして来た。 「ちょ、ちょっと待ってなんで皆でついて来ようとしてるの!?」 さすがにそれはまずい…と思う。こんなに心配されるほどなのか。そりゃあ平均年齢が100歳越えの付喪神達からすれば、15にもならない俺は子供かもしれないけど… 「子供扱いなどと!我らは春明を馬鹿にするわけが無かろう!」 「そうじゃ、15といえばもう元服ではないか」 「姫さま、それはちょっと昔の話かと」 なんだかざわざわして収拾がつかなくなってきた。 しかも本題からズレている。 「あのさ、みんな連れて行くことは出来ないんだけど…」 「えええええ!」 至極まともなことを言っているのに、部屋中から心外そうな叫びが返ってきた。
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