序章

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「そうだそうだ、くるまー?とか、ろぼっととか、動くじゃん!」 「いや、それは…」 動くけど。何処からそんな外の情報を仕入れたんだろう。ますます盛り上がる付喪神達。その時、意外にも反対する声が上がった。 「いやいや、それはカラクリ仕掛けらしいですぞ。エレキテルで動くとか」 「なんと!真か」 エレキテル…電気のことだよね、うん、でもいいかもしれない。何故か付喪神達はカラクリ呼ばわりされるのを嫌がるのだ。「決まった動きしかせぬくせにもてはやされおって!」と、よくわからないけど確執があるんだそうだ。そこを利用しよう。 「そうそう、皆はカラクリじゃないし、外の人達に驚かれて壊されるの俺が嫌だから留守番で」 「い、や、だ」 駄目だった。都合のいい方向に持っていかせてくれない。
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