第24章 俺たちは繋がってる

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「最初に告白された時スルーするからだろ!自業自得だよ」 俺たちのいがみ合い(半分以上まじ)をにこにこと見守る眞名実母なのであった。 「神野くんってさぁ。…いいよね、結構」 あまり聞き覚えのない、ちょっと浮かれた似鳥の声に我に返る。吊り革につかまって電車に揺られながら俺は呆れて突っ込んだ。 「何だよお前。ああいうのが好みなの?意外だな。もっと男っぽい、ごつい系が好きなのかなと思ってた。俺のことやけに優男扱いするしさ。あんなん、むしろ栗鼠だろ。小動物だよ」 てか、眞名実と並ぶと本気でふれあいどうぶつコーナーだ。仔うさぎかプレーリードッグの番。そう思うとお似合い、と言えなくもない、けど。 似鳥はちょっとこっちが引くほどきらきらした目を宙に彷徨わせた。 「だから。そのギャップがよくない?見た目との。中身はがっつり硬派じゃん。あんなキュートな顔で漢気あって気配りもできて。たまんないなぁ、あんな子同じ高校にいたなんて。知ってたらなんか手を打ってたのに」 「悪かったな、中身もへなちょこで」 俺は遠慮なく肩を竦めた。あいつが気配りしてるのなんか後にも先にもさっきのあれしか見たことないぞ。あれがデフォルトだと思ったら痛い目見るから。     
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