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「そう。梨穂に作ってほしいの。材料代とか、お金はこれまでのバイト代から払う。……って言っても梨穂の才能を考えたら本当に少ししか払えなくて申し訳ないんだけど」
舞花が申し訳なさそうに言うと、梨穂は舞花の手をがっしり掴み
「何言ってるの!こんなに最高なお願い。無料でいい!って言いたいところだけど、舞花がそれじゃ納得しないのも分かってるから……久しぶりに一日、買い物に付き合って?晩御飯は舞花のおごりね?あっ、あといつも通り、宿題教えてください」
と返した。
「もう、調子いいんだから」
舞花が笑うと、梨穂もつられたように笑った。
「最高のドレス作ってあげる。任せて」
きっとそのドレスがお守りになる。
本山くんは来てくれないかもしれないけれど、梨穂がついていてくれる。
舞花はそれだけでまた一歩先に進めるような気がした。
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