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「か、加藤!」
「ん…?え?!」
二人は同じグループの友達で、面倒見のいいやつ、弟みたいなやつ… それだけだったはずなのに。
「うわぁああ!?ご、ごめん古見!つい、暖かくて欲しかったから(?)」
「い、いやいや、そそそそんなパニクんなよ加藤!いーよ別に可愛かったから(?)」
外は寒いのに暖かくて、いい声で幼くて、優しくて可愛くて。
ココアが甘くて幸せで。
「こ、こたつのせいだよ!こたつがあまりにもあったかいから!!」
「そ、そうだな!こたつは人の感覚をダメにするからな!あったかいしな!!」
(あんな夢見るから、古見にドキドキしてしまった。)
(あんな顔するから、加藤にドキドキしてしまった。)
それまでなんてことない友達同士だったのに、こたつが与える空間と幸福感が、二人を少し近づけた。
「あっ!あ、ココア…頂こかな。」
「あっ?あぁ、飲めよ。」
二人はズズッとココアを啜り、口に広がる甘さを飲み込んだ。
(( こたつって…たまらん。 ))
end
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