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次の日、ふたり揃って入部届を顧問に提出。
放課後には、部員の前で自己紹介。
「マネージャーをやることになりました、堀川 唯です」
「……ぁ、青木 真央です。よよろしくお願いします」
この時、ゆうくんは教えてくれた。
“狐につままれたような顔”
がなんたるかを。
本当は、その顔が見たくて秘密にしていたのだけれど。
「見た? 結城くんのあの顔! キョトーンとしてたよね?!」
「うんうん!」
「黙ってて正解。あれは何度思い出しても笑える」
真央とふたりしてハシャいでいたが、もちろん不安もあった。
そんな心配をよそに、私たちはすぐに野球部へ溶けこむ。
データを集め、理論上の数字でサポートする頭脳明晰な真央。
論理も哲学も一切無視で、明るさだけが取り柄の私。
特待生として、創設から最短記録での甲子園出場を目指すゆうくん。
彼以外にも、全国から集められた精鋭たち。
今まさに心地快い風が、青春の風車を回しはじめた。
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