父親の自覚

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ある時眠る赤ちゃんを見て父親が言った。 『この子がいつか結婚相手を連れてきた時、俺はあえてコタツで対応しようと思うんだ。』 『あらずいぶん和やかで歓迎ムードな対応じゃない。』 『そう油断するだろ?そこで問うんだよ。人間性を。大抵は和室で座布団に座る座らないから始まって、腕組みした俺と向き合って、正座してかしこまった挨拶をして、汗とかかきながら結婚の許しを請う口上をちょっと噛みながら言うつもりで玄関を上がるんだろう。』
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