父親の自覚

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『ちょっと分かる気がするけど、二十年後の話だからね!』 母親が苦笑いすると、思いがけず被せるように父親が続けた。 『そうなんだよ、そこが問題なんだよ。この伝統的な暖房器具及び人間性診断ツールが、二十年後も普及しているか、大問題なんだよ。ただでさえ我が家はエアコンと床暖房と電気ストーブを活用したら充分暖かく冬を過ごせるだろう?食事はダイニングテーブルだ。コタツを使わなくて済んでいるだろう。どの家庭もこんな具合だったら、じきにコタツの需要がなくなる。昔はあったよね、欠かせなかったよねという扱いになるだろう。俺は今それで悩んでる。』
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