第1話 子沢山村

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「条件ですか?」 家来は、不思議に思いながらも、書き留める紙を胸元から出した。 「まずは、背が高く肉付きのいい女。」 「はい?」 「いいから、書け。王が一目で気に入った青蘭様がそうなのだ。」 家来は、仕方なくその条件を、紙に書いた。 「そして、これが一番重要だ。兄弟に兄がいない事。」 「はい。将来、お子が王になったら、年上の叔父は、多大な権力を持ちますからね。」 「よく知っているな。行け。」 「はい。」 こうして、忠仁の出した条件を持って、家来は子沢山村に向かった。 2週間後、王がお忍びで休養の為に、この村を訪れる為、盛大にもてなす事。 その際、村の娘に王の世話をさせる事。 娘の条件は、兄がいない事、背が高い事、痩せ細ってない事。 そんな条件を、小さな村に課して。
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