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目が覚めると、何故か屋外階段の踊り場にいた。
「あー、もうまたか。」
独り言を言って良く自分の姿を確かめる。
大丈夫、服は着てる。下着は......良かった。
スマホ.....変なメールしてないよね。大丈夫。
電話は......してない。良かった。
「彩乃さん。身体借りるなら借りるって言って。
っていつも言ってるでしょ?」
階段の踊り場の手刷りの上に座ってる彩乃さんに
ちょっとキレ気味に言った。
彩乃さんは私にしか見えない。
そう俗に言う幽霊さんだ。
かと言って別に霊感がある訳でもなく
私に見るのは、彩乃さんだけ。
ひょんな事から身体を貸してあげる事になってしまったのだ。
私は、野綾 ひより。24歳。
アルバイトをしながら携帯小説家を目指している。
度々この彩乃さんに勝手に身体を借りられるのだが
それは偶然でもおかしな事でも何でもなかった。
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