☆いや、そうはならんやろ☆

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「いえ?辰弥が言いたい事はだいたい観察してれば分かるから別にそういった理由じゃないわ。人間観察得意なの。カウンセリングもやってるし」 「……そうか」 「でもシチュエーションが好きなのよ。奏でる辰弥と魅せる征竜くんの組み合わせ!!」 「うーん。年齢的にも見るに堪えない絵面だろうから想像されるのも嫌なんだが?いや、この歳になるとさすがに色々諦めつくけどさ…気持ちの問題ってあるじゃん?」 「そこに好奇心旺盛な湊が加わると…楽しいわ」 「配偶者も実子もなんだと思ってんのさ…いや、言わなくてもそれはわかったからあえて聞く必要もないか」 「私、強い人の命令しか聞かないからね!!」 「この世に居るのか?そんな人」 「今のところ東雲ポリスくらい?」 「人と呼べるかギリギリのラインだな……」 「………………」 「ほら、拗ねてるぞ?」 「強くなればいいだけの事だもん」 「……神になっても遠いのか…」 …話してはいるけど、全然ブレない。 アスリートとして衰えない体づくりと、努力の結果が今に生きてるんだ。 そう考えるととんでもないプロ意識だな。 そして湊さんが楽しそうに戦ってたけど、言葉の被弾したらしく無表情になってるw 政「……マジで化け物揃いだなぁ…」 海「政樹さんは何かスポーツやってたんですか?」 政「僕はバレーやってたよ。結婚するまではアスリートだったけど、こことの両立が難しくなってね、それで辞めちゃった。今やったら一試合体力持たなくて出来なそうだよ」 海「…………性格悪そうですもんね!」 政「うわ、学生時代に沙羅に同じ事を同じ表情で言われたの思い出した」 美樹って良くも悪くも素直だからなぁ。 政樹さんが嫌そうな顔するのも珍しいけど。 この人も怒りはするけど、嫌そうな顔ってのはホテルマンとして絶対にしないようにしてるからね。 湊さんが家に住み着くようになった事を言った時もこんな顔されたなぁ。 画面の向こうでは優雅に滑るじいちゃんとヤケクソでぶん殴る湊さん…あぁ、今日のパーティーもこれまた一段と忙しそうだ。 結局ドラゴンと杏花さんまで戦い始めてオレは地球滅亡の危機に立たされてるのかもしれないと思い始めた。 どっちも楽しそうにドンパチやって、時々湊さん巻き込まれてるんだよね。偶然なのか故意的なのかは考えないようにしてるけど。 燐「……あれが世界最強の称号を付けられてる杏花さんの本気か…」 片手で校舎より大きいドラゴン振り回してるんだけど………だから、湊さん巻き込まれてるから! あれは湊さんの不幸もあっての巻き込み事故か? 「痛いよ!母さん!!ドラゴン振り回さないで!!!」 「新しいおもちゃは大好きで!!」 「振り回すなっつうの!!!!」 「わー、とても人間とは思えない!なにこれ楽しいー目が回るーー」 「待って!サイラスずるい!!いぶきも!!!」 「ふふっ、右手空いてるわよ?」 「いぶきもやるー!!!!」 「おい!何が右手も空いてるだよ!!だからドラゴン振り回すなっての!!!うわっ、ちょっ、火を吐くな!!お前ら!!!!」
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