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2月上旬。
いきなり歴史の梶取先生がバレンタインにまつわる授業を始めたのだ。
梶取「そもそもバレンタインデーの元祖はローマにあると言われている。2月14日はローマ神話の女神ジュノーの祝日で、その日若い未婚の女性は札に自分の名前を書いてそれを桶に入れ、翌日未婚の男性はそのくじ引きをさせるというお見合いを開催していたとされる。その日は豊年を祈願するルベルカリア祭の日でもあり、祭を盛り上げるクライマックス的なイベントだったろう。」
川原「梶取先生、いきなり何でこんな話するんですか?」
梶取「実を言うと、みんなにある意識調査を頼まれたんだ。日本は未婚の国、離婚の国、自殺の国とも言われているそうだが、みんなは結婚したいか、そして長生きしたいかという質問を、させてもらおうと思ったんだ。じゃあ、みんなは結婚したいか?」
半分もいなかった。
梶取「じゃあ、長生きしたいか?」
こちらも半分もいなかった。
山田「先生、長生きの定義は何歳ですか?」
梶取「じゃあ、せめて何歳まで生きたいか質問を変更しようか。じゃあ、20代。」
コレは全員。
梶取「じゃあ、30代。」
まだ上がったままだ。
梶取「じゃあ、40代。」
すると、10人くらいの手が下りた。
梶取「50代。」
更に数人。
梶取「60代。」
ここまで来ると4分の1もいなかった。
梶取「え?何で?」
森下「長生きってメンドイし。」
鵜方「年取って何もできなくなるってやだし。」
安和「どーせお荷物扱いなんだよね。」
小田原「長生きなんて時間とカネの無駄。」
柴田「キレイなうちに死にた~い!」
横峰「つかどーせなら20代から手をあげなかった浪岡を見習えよな。」
梶取「え?」
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