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そして紹介されたのが、美杉である。
美杉はイギリス人とのハーフだったが、両親の希望で日本に引っ越したのが中卒後。
だが美杉は、日本の現実に絶望したため、イギリスに帰りたいと両親に訴えたが、そんな両親がそれぞれ急性アルコール中毒と事故で死んだために、ますます日本に絶望、さっさと死にたいと願っていた。
梶取「死にたい同士付き合えば、少しは思い直せるんじゃないかな?」
浪岡と美杉は、同じゲームが好きということで意気投合、それ以降は2人でゲーセンへ行くようになった。
ところが、高3の秋。
浪岡「美杉、相談がある。」
美杉「どうかしたの?」
浪岡「あのクソ親、俺に黙って婚約者を決めやがった!俺は猛反発したが、聞く耳なしだ。院長の娘とくりゃ、いよいよ出世のために俺を売り飛ばす気だ!」
美杉「でも死ぬのやめて。私も医者になって一緒の病院で働くから!」
浪岡「無理だよ。あのクソ親、例えハーフでも外国人に対して排他的な性格なんだ。もし美杉がイギリス人の血を引いてるのを知れば、絶対始末するだろう。」
美杉「そっか……やっぱり日本はヒドイ国だね。」
浪岡「だろ?ヒドイ国さ。」
しばらくして。
美杉「ねぇ、バレンタインデーまで待ってくれる?」
浪岡「は?」
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