ジレンマ

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尾潟「あれ?今日、中川は休みか?」 いつもコミュニティに積極的に参加していた中川の姿がない。 尾潟「平田、何かないか?」 平田「ないっす。」 尾潟「津積は?」 津積「いえ、何も。」 尾潟「ん~?」 中川のアパートに来た尾潟。 尾潟「中川、生きてる~?」 と、ドアが開き、眼鏡をかけた中川が出た。 中川「あ、尾潟さん。どもっす…。」 尾潟「何窶れた顔してんだよ。」 中川「……いや、元いた高校に不幸があっただけ…っす。」 尾潟「マジで?」 中川「クラスメートが、死んだっす。」 尾潟「悪い、変なこと聞いた。」 ところが。 尾潟がアパートを出た直後、中川は携帯を取り出した。 中川「もしもし?晴香?あのさ、条件の件なんだが…。」 翌朝。 中川の後輩で同じく非リアコミュニティのメンバーの相村から、中川の話は本当か聞いてみた尾潟。 相村「その話、ガチっす。」 尾潟「何?」 相村「阪口先輩、先週自殺したんす。中川先輩とは親しい仲だったんすが、彼女が出来てしばらくしたら、いきなり原因不明の自殺を。」 尾潟「原因不明の?」 相村「当然、俺たちが非リアコミュニティだってことは話してないし、妙な詮索はされてなかった…前触れ一切ないっす。」
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