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俺はそこから三百メートルほど先の自分のアパートへ帰り、コーンフレークに牛乳を掛けたのを丼で一杯だけ食べた。あんまり空腹だと眠れないからだ。それからシャワーを浴び、ベッドへ寝転ぶ。天井に浮かび上がる、人の顔みたいなシミを見ながら笹原さんのことを考えた。
「ふー」
バイトは夕方の六時から深夜の十二時だった。六時間労働だから休憩は無し。二十四時間営業だけど十二時からは無人で、セルフの給油だけになるシステムだ。
初日の今日、だいたい十時くらいまでは車の出入りが激しかったけれど、十一時を過ぎたら落ち着いた。明日、時間に余裕が出来たら笹原さんを食事に誘ってみよう。バイト前の五時頃、コンビニでサンドイッチとおにぎりを三つ食べたけど、腹がペコペコになった。
明日は金曜日だし、土曜日のシフトは夕方の六時からだし、少しくらい夜更かししてもいいよね。
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