あらすじ

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 目覚めるとそこは屋外階段の踊り場だった。  そこは僕ら家族が住んでいるマンション。  どうやら、頭を強く打ち、今まで気を失っていたみたいだ。  たぶん、いつものように蹴り落とされたのだろう。 「あら、起きたの、勝矢?」  僕の視線の先に女子高生が一人。そのスカートとソックスの間にある絶対領域から目を離さない。いや、というか……そこから目を離すとまた蹴り落とされるってわけで……。 「で、見えたわけ? 色は? はっきり答えなよ!」  この女のパンツの色を見ないことにはここから解放されない。  彼女はオセロ部所属。そのオセロの駒を親指で弾きながら、白黒はっきりつけたがっているのか?  で、現在、僕はその部に仮入部中だ。  まっ、もちろん強制的ではあるが……。  言い忘れたがこの女、結城瑠奈は僕の姉だ。年齢は一つ上で、身長は低いが態度はデカイ。僕の母と瑠奈の父が再婚したことにより、義理の姉弟になったわけだが……。  先日から両親たちは仕事の都合で海外に赴任している。その間、約三ヶ月。こいつとの共同生活が始まった。女王と奴隷という関係。この状況を両親たちはまだ知らない。 「答えないなら、言いつけちゃおっかな? 可憐ちゃんに!」 「いや、そ、それだけはご勘弁を……」 「あれ、何か忘れてない?」 「あ、え~っと、瑠奈さん……いや、瑠奈様? で、良かったでしたっけ?」 「そうそう、だったら早くしな! パンツの色を見るんだよ、このブタ野郎!」  お約束的なブタ野郎発言に乗っておこう。  そうしないと、今度は何をされるか? わかったもんじゃない……。  そうして、僕はパンツの色を答えようとしたが……、 「な、ない……パンツ履いてないです!」 「は、何言ってんの!?」  大量の鼻血が出る。  彼女自身も気づかなかったらしく……よって、その後。  僕は女性用下着売り場にパンツを買い出しに行くことになる。  という、瑠奈のミッションを繰り返して行く話です。
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