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「…兄ちゃは、たくがまもる…」 拓真は涙を拭い、ぎゅっと和真の服を握り直す。 「…拓真、ありがとうな」 自分は誘拐なんてされないのに。それでも守ると言った拓真に彼は微笑む。 「微笑ましいねぇ…善きかな善きかな…」 「というか、お前ら仲良いな」 「そうかな?普通だと思うけど…」 自分と弟は、いつもこんな感じなため和真は不思議そうに首を傾げた。 「ま、兄弟なんて個々それぞれってね」 「というか、悠一さん。その開いてる酒もちろん会計終わってるんだよね?」 「…あー…うん…これ、ねえ…」
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