四人目

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四人目

「じゃあ次はケンジくんね!」 学校の七不思議はなんだろうということで、仲のいいメンバーでこたつを囲って怪談を言い合う。 四人目になってケンジくんの番。 場所は僕の家で僕の部屋だけど、連れてきた友達って二人じゃなかったっけ。 「×××××××××××××××××××××××」 彼がなんと言ったのか聞こえなかった。 今までは花子さんだの音楽室のピアノだのありきたりなものばかり。 うちの学校じゃなくて、ただの寄せ集めじゃないかと思ったところで。 「もう飽きちゃった?」 顔以前に体全体が真っ黒な彼の声を、僕は初めて聞いた気がする。 「え?」 僕はぼんやりと輪郭しか見えないケンジくんの方を向くと、急に酷い眠気に襲われて額をこたつのテーブルに叩きつけた。 「ちょっとどうしたの?」と女友達の恵の声がどんどんと遠ざかっていった。
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