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8、華やかな祝福
俺は疲れてしまったのかもしれない。幸せすぎる日々に。疑い続ける日々に。
君が幸せならば、それでいいのだ。そうなのだと思う。
無知な自分が悪い。息継ぎもせず、幸せの中に居続けようとした俺が悪い。全部、全部俺が悪いんだ。
でも、最後に君を祝福しよう。君が真っ白なドレスを着て、誰かと口付けを交わす日をもっと鮮やかに色付けてあげたいんだ。欲しがりな君には、白だけの世界は味気ないと感じるだろうからね。
たくさんの人に祝福され、満足そうに笑う君を見て思わず俺も微笑んだ。そんな君と、誰かの間に割り込むように、俺は降下していった。
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