短編集

1、空を飛ぶ

2年生になると、私にめでたく彼氏ができた。ご飯を奢ってくれたりしてほんとによくできた人だ。感心してたのもつかの間、私は彼氏と彼氏の友人Aの会話を聞いた。

友人A｢アイツまだ騙されてんの？｣
彼氏｢うん。アイツ全然気付かねーのな。俺が出した金より、アイツが俺に貸した金の方が多いっつーの｣
友人A｢お前ひでーな。かわいそ｣
彼氏｢そろそろ、飽きてきた頃なんだよ。そういえばさ、隣のクラスの〇〇〇可愛くね？｣

おっと。忘れちゃいけねー。私学校でハブられてんだった。私に彼氏ができたという夢を見ていただけ。そういうことにしておこう。その日の内に振られたけど気にしない。