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3、血塗れの日記一愛しい君へ一
19××年 1月15日
私の愛しいレイチェル。
今日は君の好きな花を思い出したよ。
君は真紅のバラが好きだったね。
でも、どこの花屋にも美しいバラはないんだ。
私は君に真っ赤なバラをプレゼントしたいんだ。
例えばあの日君の首から咲いたバラのように
真っ赤で温かくて芳香な香りを放つあのバラを。
仕方がないから白いバラを
赤く染めることにしたよ。
皆君のように美しくはないけれど
それでも懸命に首から花を咲かせるんだ。
その色を借りて白いバラを
真っ赤に染めて君にあげよう。
きっと君は喜んでくれるだろう。
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