3、血塗れの日記一愛しい君へ一

1/1
22人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ

3、血塗れの日記一愛しい君へ一

19××年 1月15日 私の愛しいレイチェル。 今日は君の好きな花を思い出したよ。 君は真紅のバラが好きだったね。 でも、どこの花屋にも美しいバラはないんだ。 私は君に真っ赤なバラをプレゼントしたいんだ。 例えばあの日君の首から咲いたバラのように 真っ赤で温かくて芳香な香りを放つあのバラを。 仕方がないから白いバラを 赤く染めることにしたよ。 皆君のように美しくはないけれど それでも懸命に首から花を咲かせるんだ。 その色を借りて白いバラを 真っ赤に染めて君にあげよう。 きっと君は喜んでくれるだろう。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!