第1章

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「ブハ! ゲホ、ゴホゴホ」 何だ! 何だ! ワ! 不味い、不味い、拭くもの、拭くもの、あ! 有った、有った。 紅白歌合戦の後、除夜の鐘を聞いているうちに炬燵に入ったまま眠ってしまったようだ。 で、今、飲みかけの冷えたお茶を顔に受け、濡れた服や炬燵布団を拭いている所。 服や布団を拭いた雑巾を炬燵の上に放り出し、ついでに壁の時計を見て時刻を確認。 6時半ちょっと過ぎ、良かった初日の出に間に合った。 此処は新宿にある高層マンションの、最上階より数階下の自室。 此処からだと炬燵に入ったまま、新年の御来光を拝める。 ああ…………東の空が段々と明るくなって行く。 去年の年末1人で正月を過ごすのもなんだからと思い、冬山登山に行こうか如何か迷ったけど、行かなかったお陰で今年も初日の出を拝めた。 初日の出を見ていたらまた眠くなってきた、もう一眠りしよう……………………。
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