(ΦωΦ)(ΦωΦ)7─カイサル戦記─

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「かつてのカエサルは女たらしで嫌われていましたからね。まあ、それでブルータスに刺されたのかもしれませんワン」 「カイも全国の港に女がいると自慢してたブギ」 「まさに男が惚れる男の中の漢じゃニャいか!」 「ヌコリンも憧れてるの?」 「いや、オレはそんなに甲斐性がないニャ」 「賽は投げられましたワン。カイさんを取り戻すために戦いましょう」 「ほんじゃま行くニャ。愛を…じゃなくて、カイさんを取り戻せ!」 オレはカイザーと目で合図すると、漆黒のつむじ風のごとく疾走した。 ピラミッド頂上の玉座から睥睨(へいげい)する帝王の前まで行くと、必殺の「ダンボールから覗くネコの手」を繰りだした。 「チラッとニャー、チラッとニャー」 「……そこな貧乏臭いネコ、ワシの前で戯れるとは良い度胸だな」 「フッ、奥の手が通用しニャいとは」 「YouはShook、ワシはネコの反逆さえ許さぬ!」 カエサルが憤怒の表情で拳を振り上げた。 その刹那── 「犬は()ぬと言ぬワン!」 カイザーが奇天烈なシャレを叫びながら、隙を見せたカイさんの懐に飛びこんだ。
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