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「それよりも相棒、いまはカエサルコードを追うことが先決だワン」
「寿命の長い刑事ドラマみたいな言い方は照れ臭いニャ」
「暗号なら解かれたと、さっきヌコリンが言ってたブギ」
ケロリンと涼しい顔でチャーコが暴露してしまった。
それを聞いて、さしものカイザーも血相を変える。
「なんだってッ、いったい誰がそんな世界を未曾有の危機に陥れることを!?」
「そ、それよりもカイザー、いまはカエサルの怨霊を見つけるのが先ではニャいか!」
「OKだ相棒。それで心当たりがあるのかワン?」
「もちろんニャ。ダブルニャーナンバーを侮らないでほしい」
オレが「やれやれ」と冷や汗を拭っていると、五丁目のコンビニにいるインコと亀のチョメさんが飛んできた。
「大変だ、森っこ広場でカイさんが暴れてるチョメよ!」
「それは本当か、チョメさん?」
「もちろんチョメ。面白そうなのでそれを見世物にして、野次馬から見物料を頂くチョメ」
「……揺るぎないアクトーだニャ」
ソロバンを弾く極悪非道のミドリガメを横目に、オレは戦慄を禁じ得ずにはいられなかった。
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