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お母さんとの記憶が、ぼやけていた。
無邪気にお母さんの足元で飛び回り遊んだこと、遊び疲れてお母さんと一緒に寝たこと、お母さんに優しく舐めてもらったこと。ずっと幸せだったはずの記憶は、言葉にしてみるとそれっぽっちだった。
もっとお母さんとの時間を大切にすればよかった。
無邪気に遊んでいたあの頃を思い出して、胸の奥が沈んでしまう。
今、お母さんはどんな顔をして、僕のことを待っているのだろうか。
それを想像するだけでも、僕は悲しみで全身の力が抜けていった。
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