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「……本当だ。……でも、どうして翔琉は、あ、あ、あんなことをしたんだ」
「あんなこと」の部分だけ声が小さくなったことはご愛嬌だ。
放っておけ。そんな投げやりの気持ちで思う。
「ふふっ」
斗真が優雅に笑う。
そんな風に笑われると、余計に恥ずかしくなるからやめてくれ。
赤面した顔でそんなことを言っても、また笑われるだけだと知っているから、心の中だけに留めておくことにした。
俯き黙り込む俺の頭を斗真が優しく二度撫ぜる。
「翔琉にも、翔琉なりの理由があるんだよ、きっと。まぁ、素直になれないあいつもあいつなんだけどね……。全く、厄介だよ、翔琉は」
どこか遠いところを見ながら、斗真がそう言った。
その表情はどことなく優しいものだった。
俺はどうしてか、胸の奥が痛んだ。
心の中で首を傾げながら、胸に手を当てて考える。
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