冬と君
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微妙な距離感で駅までの道を歩いている。 彼女の様子を窺うと、マフラーに顔を埋めたまま黙っていた。 「・・・・・・えっと、どこか行きたいとこあるの?」 沈黙に耐えられなくなった俺は恐る恐る尋ねる。 「ううん」 俺に嫌な予感がはしる。 ――――もしかして、別れ話とか? 「あ、あの・・・・・・友香ちゃん?」 「あのね」 「う、うん」 「手、つないでいい?」 思わぬ言葉が彼女の口から飛び出した。
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