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少しして、僕は壁にかかっている時計を見る。新しい一年が、もう三十秒ほど終わっていた。
僕は隣にぽつんと置かれているみかんを手に取ると、皮をむいて一気に食べる。それから力を振り絞ってこたつから抜け出し、部屋の隅にある段ボールから新しいみかんを一つ取り出すと、棚の上、写真の前の皿に乗せた。
あけましておめでとう。
そうつぶやくと、僕は一人こたつに潜る。テレビの向こうの灯篭を眺めながら、頬を伝うぬくもりを感じていた。
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