ゆくひと、くるひと

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「まあ、そのときはさ」  彼女の手が、僕の頬に触れた。指先の黄色が、視界の隅を走った。 「またこたつを温めて、待っていてよ」  最後の鐘が鳴った。  静寂が訪れ、少し寒くなる。
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