四月

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スバルは物心ついたときから一緒だった。 物心ついたときから、お嬢様と使用人だった。 うちは別に代々続くじいやさん、なんてものはいないんだけど 広いお屋敷を保つうえでお手伝いさんを何人か雇っている。 そのうちの一人が、子供が小さいから1人で家においておくのが不安で、 連れてきていいかといって、許可を出したのがスバルだった。 スバルが大きくなったら一人で留守番できるから、 うちに来る必要は無くなるわけだったんだけど、 その頃には私はスバルがいなくなるなんて有り得ないってなってて パパに駄々こねたら 私の家庭教師ってことでうちに通うことにしてくれた。 同い年が家庭教師なんておかしいのにね。
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