四月

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スバルにとってみれば自分を振り回す迷惑な人かもしれない。 けど私の中ではずっと ほんとうにずっと 「お嬢様、聞いていますか?」 気が付くと スバルの怪訝そうな顔が覗き込んでいた。 声をあげそうになってぐっとこらえる。 「ん、大丈夫。少し疲れて。」 「長くなってしまい申し訳ございません。もう少しで終わりますので。」 謝らせちゃった。 自分の手元を見るとシャーペンが自在に動き、 ノートに意味を持たない黒い線が動いめいてる。 大丈夫とか取り繕った意味、無。
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