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カタリ
私が席に着くのを確認すると、担任は明日からの予定について話し始めた。
といっても、内容は目の前にあるプリントに書いてあるわけで
真剣に聞くべき内容ではない。
書いてない部分も、
有名大学合格のための心得などといった聞いても”ためになる”
ことは絶対になくって、それは教師も分かっているのに話さなければならない
本当に無駄な話だった。
そのため私の視線は自然とプリントから逸れるのであって。
教室中央に位置した私の席からはまた桜を見ることはできなかった。
そのため周りの生徒たちに目をやると、同様に暇を持て余していた。
進学校であるからかスマホをいじるものこそいないが、
落書きをしたり単語帳などを開くものがちらほら。
私は一番前の列の廊下側の席に目をやった。
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