行け行け!超絶ヤマアラシ!

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あらすじ  目覚めると、そこは屋外階段の踊り場だった。ヤマアラシのかぶり物をした花道の周りには、たくさんのビールの空き缶と、いびきをかいて寝ている音芳、太山、剛力、歌川。ヤマアラシ(花道)は4人を見て満足そうに頷くと、「これからは俺らの天下じゃあ-!」と叫び、高笑いする。  「劇団 超絶ヤマアラシ」ここにあり!と、関西学生演劇界で名をはせた花道が、就職した会社を辞め、音芳、太山、剛力、歌川を道連れ、いや引き連れ上京したのは半年前。絶対東京で成功する為、バイト禁止!路上パフォーマンスで稼ぐ!という、花道が掲げたとんでもない掟のもと、6畳ワンルームに全員で暮らし、夜な夜な路上パフォーマンスを繰り広げた。努力の甲斐あって、ようやく芝居を打つ資金が貯まり、劇場をおさえる事ができた。    公演を1週間後に控えたある日、空きビルの階段踊り場で前祝いをして喜びをかみしめる花道。    次の日花道は、劇団の預金残高が0であることに気づき、愕然とする。必要経費は50万。同時に音芳が姿を消した。    更に、花道が上京する前に手当たり次第声をかけまくった関西の劇団員、影沼、闇森、落窪が、親に内緒で仕事や大学を辞めて上京してくる。断っても食い下がってくる3人を受け入れ、共に資金を稼ぎ、公演を決行する決意をする花道。    次の日、コンビニで廃棄弁当を拾いに行った花道は、そこで音芳と遭遇。音芳は、劇団を有名にしたいという思いではあったものの、結果的にサギに遭い、劇団の金を使い込んでしまった事を告白。音芳は、逃げるようにその場を去った。    花道達は、死にもの狂いでチケットを売り、チップを稼ぎ、満席にすればなんとかなるところまでこぎつけたところで、全員がインフルエンザにかかってしまう。タミフルを処方してもらう金を手に入れるため、花道は信念を曲げ、泣く泣くキャッシングに手を出そうとしたが、その窮地を救ったのは音芳だった。そして、舞台初日の幕が上がる。
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