グランレン修練場創建局

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ホセリオが降り、カィンが降りて、最後にルークが降りる。 馬車の陰から出ると、そこには小さな川があり、川原があり、その両側に土の地面が広がり、さらにその向こうは森になっていた。 奥の方には大きな岩がごろごろとあり、ルークは川原を走って岩の上を飛び越え、川の始まり、泉へと向かった。 その動きに、ホセリオたちや別の馬車に乗っていたナイエスたちは慌てて後を追った。 ルークに付いて来られたのは騎士たちで、泉の深さ、周辺の様子を探る。 「ルーク様!」 やっと追い付いたナイエスたちに、ルークは笑顔を見せた。 「すごいよ!思い描いていた通りだ!」 ナイエスが言った。 「まだ済んではいないのです。主に森の方が。取り除いた木は建築資材として、こちらに植える木と交換して、小川はシサ川に流すように、その上の橋を建設中なのです」 「ああ、だから手前の方、大きく道が通ってたんだね。迂回路なんだ」 「そうです。元の道を塞ぐわけにはいかなかったので、橋を提案しましたところ、政王陛下にお許しをいただくことができました。橋ができましたら、迂回路は取り外します」 「そういえば、設計図ではこっち側にも馬車回しがあるようだったけど、段差は?」 修練場には馬車回しが2ヵ所あり、シサ川の東岸と西岸にある中央の柱をぐるりと回るようになっている。 その出入り口に当たるのが、今建設中の橋の辺りと思われたのだ。 建設官のニナク・メーンが頷いて言った。 「問題ありません。柱は橋よりも大きく、ちょうど橋の根元で馬車回しと合流する計算なのです」 ルークは頷いた。 「僕が考えるよりずっと細かく計算してるよね。うん。さてと、次は火の修練場を見せてもらえる?」 「はい。準備しておりますので、これからレテリム港に向かいましょう」 今度は水上設備担当官のクラウノ・ヘルツとメッカ・レニントがルークたちと同乗し、車中で説明をした。 「現在火の修練場で使用しております船は、借り物です。ですがこれは、船の設計をするのに具合を確かめるための船でもあり、貸してくれているのは、船の設計を頼んでいる工場です」 クラウノの言葉に、ルークは首を傾けた。 「具合を確かめる?」 「はい。様々な装置を加えたり、取り外したりして、設計の形に近付けているのです。それで、考えたのが、大きな修練場をひとつ設置して、小船でそちらに乗船する、という形なのです」 「アークの許可は?」
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