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「この部屋はね、修練場の居室を思い描こうと思ったんだ。だから僕の趣味じゃなくって、ナイエスか、ほかの誰かから見た祭王居室の姿を見たかったんだ」
ルークは続けた。
「王には、こうあってほしい、っていう、心象が誰にでもある。その一端を覗きたかったんだよ。さてと、何が必要かな!」
ルークは机の引き出しを開けた。
どれも空で、何もない。
「本当に何もないんだ。選び甲斐があるね!」
そう言って、ルークは立ち上がった。
「じゃあ僕、パッセ通りに行ってくる!」
元気に言って、ルークは祭王居室を出た。
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