第2章 それは恋。きっと恋。

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ちずが顔を赤らめて両手で頬を隠す。 「なに勘違いしてるのよ?」 「このクラスにいる人なんだぁ? 私が知ってる人?」 こいつ!聞いてない・・・ 「キスの先もしたの?」 「してないわ!」 「え?じゃ、キスは?」 「まだだわ!」 「これからなんだぁ?わぁ~、楽しみ~」 なんであんたが楽しみにしてんの? 「違うから、元カレって私のじゃないから」 「え?」 ちずが急にシリアスな顔になった。 「まさか、私の元カレ?」 「そうだよ!ちずがあんな激しい」 「うそでしょ?!私の元カレといつ知り合いになれたっていうの?」 ・・・激しい本と言おうとしたのに、ちずの爆走は止まらない。 「違うんだってば!」 「私達、同じ男と初体験しちゃうってこと?」 「私が言ってるのは本の話であって」 「あいつはやめておいた方が良いよ! 結局、からだが目当てなだけなんだから!」 「だから、話を聞きなさい!」 バァーンと机を叩いて、私は怒鳴っていた。 「ちずはまずもっと相手の言おうとしてることに集中するべきよ?もう、疲れたから一人にさせて」 私は立ち上がり、お弁当を持って食堂に移動した。 ちずを残して。
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