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そのまま、もんもんとしながら学校が終わり、花屋の手伝いをし始める
「・・・はぁ・・・」
「元気ないな、葵。どうした?」
「なんでもないよ。兄ちゃん・・・」
「そうか?」
「うん・・・、休憩してきて」
「・・・わかった、無理だけはしないようにな」
「ありがとう・・・」
棗はエプロンを取って、家の中に入って行った
お昼から、優一郎から聞いた話が耳から離れない
昨日の優しい人が、不良・・・?
そんなわけ、ないよ・・・
だって、頭の悪い俺に最後までちゃんと付き合ってくれたし・・・
最終的に、頑張ったご褒美として、飲み物も買ってくれたし・・・
めちゃくちゃいい人じゃん・・・
葵は、もんもんとしながら、無意識で商品である花々を綺麗に並べていく
すると、店の入り口についているベルが鳴った
「いらっしゃいませー」
もう、反射の域に到達している行動をとりながら、葵は花の手入れを続けた
「あれ、葵?」
「え?」
唐突に名前を呼ばれ、葵は振り返った
すると、そこには、要がいた
「か、要!」
「お前、ここでバイトしてんの?」
「あ、いや、ここ、俺の家・・なんだけど・・・」
「え、そうなの!?」
「う、うん・・・」
「へえ・・・」
そういうと、要はぐるりと店の中を見渡した
「なんか、お前んちらしいわ」
「え?」
「お前もそうだけどよ、なんか、落ち着くわ。ここ」
そばにあった花を手に取り、そっと匂いをかぐ要
その動作すら、絵になっているようでとても綺麗だった
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