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「あっおい!」
「あ、要!おはよ~」
翌日、たまたま廊下ですれ違った2人は話をしていた
「要ってなんで頭いいのに、この間の追試来てたんだ?」
「あー、あれな。あんときのテスト、眠すぎて寝てたらぎりぎり赤点で・・・。まぁ、どっかの誰かさんみたく、毎回取ってるわけじゃないから、免れたわけだけど」
「お、俺だって、やればできる!・・・はずだもん」
要に痛いところをつかれ、しょんぼりと肩を落とす葵
それを見て要はバツが悪そうに頬をかいた
「まぁ、でも、お前はある意味才能持ってるから、いいんじゃねぇの?」
「才能・・・?」
「おう。綺麗な花束を作るっていうな」
ふっと微笑みながら、要は葵の頭を撫でる
「でも、それは、手伝っているうちに自然と身についたもので・・・」
「それでもだよ。それに、お前のおかげなんだぞ?あそこ知ったの」
「え?」
葵は思い当たる節がなかった
毎日、毎日、学校が終わったら、家の手伝いをしていて、周りとかかわることは少なかったと、自分でもわかっているつもりだった
しかし、家の事を知ったのは、俺のおかげ・・・?
葵は頭にはてなを浮かべながら、首を傾げた
「近所にあった花屋さんがなくなって、どっかにないかなって思ってたらたまたま、道端で話し込んでいるおばさんたちの話が聞こえてきて、その話の中心にいたのがお前だったんだよ」
「俺・・・?」
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